検事局内にうずまく競争心、政治力、人間関係の中で、正義感は強くても策のないハーディは担当をおろされてしまうが…。

「あーっ」という悲鳴で友人からの電話は切れた。

’95年1月17日、未曾有の関西大震災発生。

広域暴力団・三橋組が風光明媚な地方都市を乗っ取り、組の「首都」にした。

二流講演屋と蔑まれながら、屈辱的地方回りを続ける河合清重は奇妙な物を拾得した。それは一挺の拳銃だった。

警視庁捜査一課の美人刑事・今野真弓は殺人事件発生の報せを受けて、原人の骨を展示中のM博物館に急行した。

わたしの名前はジャン・モロ。定職も家もないので、世間ではホームレスと呼ぶが、これでも独立営業の立派なビジネスマンだ。

辻沢哲郎―美沙子にとって、この男ほど、邪悪で忌まわしく、そして愛しい存在はない。

人形に隠された手紙が明かす眠れる殺人、人生のほろ苦さをリリカルに描く青春ミステリの佳品。第六回鮎川哲也賞佳作。

音響機器メーカーに勤める早瀬喬は、人生の恩人である宗田克人の突然の訃報を聞き、愕然とした。

東に相模の北条、北に甲斐の武田、駿河の今川は強国との戦乱が絶えない。戦国の世を生きのびる政略と陰謀。

シカゴ郊外の町パクストン。

岡っ引きの勘兵、人呼んで悪勘兵は色事にかけては浪花一の事情通。ある日、同心鮫島様のお呼びで奉行所の門をくぐった。

触角にふれる未知の世界それは甘美ながら重く深い…。

それぞれの結婚式二時間前、運命的な出会いをした航平と愛永。

日下百合子は、友人の結婚式に出席するために長崎にやってきた。稲佐山から街を一望しようと、ゴンドラに乗った百合子。

伊達邦彦が南の島から再び甦った。

江戸時代から遊郭を営んできた一家をめぐる殺人予告。狂死した遊女の怨霊祓いの夜、はたして二つの殺人が…。

二階堂日美子の友人・秀美の弟で、高校生の英二郎が自殺した。

少女マンガ『ローウェルの密室』の作中で密室殺人事件が発生。

「ダムの底から死体が」赤かぶ検事に奇怪な報が飛び込んだ。

怪しげな新興宗教「闇の光」の狂信的信者立花冽子は、兄弟と共謀し内縁の夫を“悪魔祓い”の生贅として殺害してしまう。

ダルジール警視は窓から目撃した光景に愕然とした。男が銃を手に女に迫っていたのだ。

贋作を巡る殺人事件。実家の土蔵から雪舟の水墨画を見つけた大学生、広田。

毎年12月1日正午に、仙台駅ホームに佇む和服姿の女。この謎の美女は、原宿で起きた殺人事件の容疑者だった。

真夜中…十津川警部の家の電話が鳴った。電話の主は八年前、妻殺しで服役していた平野という男だった。

両足両手を切断してなお舞台に立ち続けた名立女形、沢村田之助、その周辺で起こる連続殺人の謎を追う時代ミステリの秀作。

日本最大の貯水量を誇るダムが乗っ取られた。人質は発電所員と下流域の市町村。

もっとも大きな謎は、もっとも近い人間の中にある―真実に近づくにつれ、自分が何も知らなかったことに気づかされるスターン弁護士。

三月も終わりに近いある日、出張先のシカゴから帰宅したスターン弁護士は、妻の自殺を発見する。どうして。

祖母の死でひとりぼっちになった麻生智子。8歳のとき交通事故で両親を亡くし、同乗していた智子は助かったものの記憶喪失に…。